相続財産の調査

暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
近年は暑さが厳しく、熱中症対策が必要となりますので、お気を付けください。

さて、今回は相続が発生したのちに、相続財産はどういったものがあるかを確定しなければなりません。
その確定に基づき、相続手続きはなされますので、別に財産があった、となると再度の手続きのやり直しをする必要も出てきます。
その相続財産の調査は、主だったものは以下となります。

不動産相続財産の調査

納税通知書、名寄帳により被相続人(=亡くなられた方)が所有する不動産が判明します。
不動産登記簿を取得し、現在の所有者が被相続人であることを確認します。

名寄帳(土地名寄帳・家屋名寄帳)とは

市区町村が、その市区町村内の土地および家屋について、固定資産課税台帳に基づいて作成するものです。
この名寄帳には、納税義務者の所有する固定資産(土地・建物)の一覧が記載されていますから、被相続人の名寄帳を見れば、被相続人が所有していた不動産の所在を調べることができます。

預貯金等の相続財産の調査

預貯金の通帳や預貯金証書によって、相続開始3年前ないし6 年間の被相続人の預貯金口座の取引履歴を確認します。
通帳等を紛失している場合には、金融機関に対して取引履歴証明書の発行を依頼します。
相続税の申告をするときの添付書類として必要となりますから、金融機関に対して、相続発生日現在の預貯金残高証明書の発行を請求します。

株式や国債等の有価証券については、証券等を手がかりにして、取引のあった証券会社に対して被相続人の有価証券の保有銘柄等について問い合わせをします。

もっとも、証券等の現物が手元にありませんから、取引のあった証券会社に対して 残高証明書の発行を依頼します。

被相続人が頻繁に株式の売買を行っていた場合には、複数の証券会社と取引をして いた可能性がありますので、売買報告書や、配当金が振り込まれる預金通帳をチェッ クして、捕捉漏れがないように注意します。

インターネット上での株取引

インターネット上での株取引の決済は、インターネットパンクで行われますから、 ここからインターネット上での株取引を仲介している証券会社を調べ、この証券会社 に対して残高証明書の発行を依頼します。

残債務の相続

借入金残高証明書の発行の依頼

被相続人が金融機関に対して債務を負っている場合には、
金銭消費貸借契約書等で、契約日、借入金、返済期限等を確認し、相続開始日時点の債務額を正確に把握する必要があります。
また、債務額については、金融機関に対して借入金残高証明書を発行してもらいます。
この証明書は、相続税の申告に際して、債務控除の適用を受ける場合に添付資料として必要となります。

取引業者に対する債務

被相続人が取引業者に負っていた債務については、取引業者から送付される請求書等によって把握できるのが一般です。

もし不明な点があれば、取引業者に対して、債務の発生原因と残高等を問い合わせ ます。

ただし、相続人には被相続人の事業内容がよく分からないことが少なくありませんから、問い合わせに当たっては、取引業者の不合理な主張を追認することになったり、消滅時効の中断(債務承認)をしたことにならないように注意を払う必要があります。

廃業通知

被相続人が営んでいた事業の後継者がおらず、廃業をする場合には、相続人が取引業者や金融機関に対して、廃業通知を出しておくと、混乱を最小限に回避することができます。

ただし、廃業しても債務は残っていますから、相続人は、相続放棄をしない限り、その債務を承継することになります。

債務を承継する場合には、その返済方法等について、債権者である取引業者や金融機関と協議しなければなりません。

返済が困難である相続人は、場合によっては、自己破産や民事再生の申立てを視野に入れる必要もあります。

したがって、廃業通知と同時に、残された債務について相続人がどのような対処をするのかについても、その方針を取引業者や金融機関に示すことが望まれます。

以上、相続財産の調査の主だったものを記載いたしました。

実際のケースでご不明な点については、ぜひお問い合わせください。

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